リファーラルマーケティングとは?口コミ・紹介営業との違いと、会社で取り組む5つのステップ

リファーラルマーケティングとは、お客様や取引先からの紹介を偶然に任せず、紹介が生まれる流れを会社として仕組みにする取り組みです。この記事では、口コミとの違いと紹介が起きる条件を整理し、個人の人脈頼みから会社の仕組みへ移すための進め方をまとめます。

リファーラルマーケティング(リファラルマーケティング)とは

リファーラルマーケティングとは、お客様・取引先・知人からの紹介で新しいお客様と出会えるよう、紹介が生まれる流れを意図してつくる取り組みです。英語の referral(紹介)から来た言葉で、「リファラルマーケティング」と書かれることもあります。どちらの表記でも意味は同じです。

ポイントは、紹介を「たまたまもらえるもの」として待つのではなく、会社の仕組みとして紹介が起きやすい状態をつくることです。担当者ひとりの人脈や人柄に頼っていると、その人が忙しくなったり、いなくなったりしたときに紹介も止まってしまいます。紹介をお願いする場面、受けたあとの対応、記録と振り返りを会社として決めておくことで、紹介を安定した仕事の入口にしていきます。

口コミ・紹介営業との違い

よく似た言葉に「口コミ」と「紹介営業」があります。違いをおおまかに整理すると、次のようになります。

  • 口コミ:お客様が評判や感想を、周りや不特定多数の人に広めること。誰に届くかを会社が決めにくく、広がり方も読みにくいものです。紹介は、紹介者が特定の相手を選び、自分の信用を使ってつなぐ点が違います。
  • 紹介営業(リファラル営業):お客様や知人から紹介をいただき、商談につなげる営業活動。営業担当者や経営者が、自分の取引先・人脈の中で進めることが多い取り組みです。
  • リファーラルマーケティング:紹介が生まれる条件を整え、お願いの仕方・受けたあとの対応・記録を、会社としてそろえる取り組み。

口コミは「起きるのを待つもの」、紹介営業は「営業活動として紹介を受けて商談にするもの」、リファーラルマーケティングは「会社全体で紹介が起きやすい状態をつくるもの」と考えると分かりやすいでしょう。紹介営業の進め方は「リファラル営業とは」で解説しています。

紹介が起きる3つの条件

紹介は、紹介する人にとって少しの手間がかかり、自分の信用も使う行動です。そのため、紹介が起きるかどうかは、次の3つに分けて考えると整理しやすくなります。

1. 安心して勧められる(信頼)
サービスに満足していて、「この会社なら知り合いに迷惑をかけない」と思えること。ていねいな対応や、約束を守ることの積み重ねが土台になります。

2. 紹介する相手が思い浮かぶ(相手像)
「どんな人に紹介すればよいか」が分かっていること。相手像があいまいだと、紹介したい気持ちがあっても、誰の顔も浮かびません。

3. 紹介する手間が少ない(紹介しやすさ)
どう伝えればよいか、何を渡せばよいかが分かっていること。紹介する人の負担が大きいほど、紹介は後回しになります。

会社として取り組むときは、この3つのうちどれが足りないのかを考えると、手を打つ場所が見えてきます。

紹介を会社の仕組みにする5つのステップ

  1. いまの紹介の入口を棚卸しする:これまでのお客様のうち、紹介から来た方は誰か、誰からの紹介だったかを書き出します。どの関係から紹介が生まれているかが見えてきます。
  2. 紹介してほしい相手を会社として言葉にする:担当者ごとに言うことがばらばらだと、紹介する側が迷います。業種・状況・困りごとまで、社内で同じ言葉を使えるようにします。ホームページやお知らせメールなど、会社として発信する場所の表現もそろえておきます。
  3. 紹介をお願いする場面を業務の流れに入れる:納品のとき、定期的な面談のとき、お礼を言われたときなど、お願いする場面をあらかじめ決めておきます。どの場面を誰が担当するかも決めておくと、思いついたときだけ頼む状態から抜け出せます。
  4. 紹介を受けたあとの対応と担当を決める:誰が紹介先に連絡するか、紹介者へのお礼と報告を誰がいつするかを決めます。ここがあいまいだと、紹介者の信用を傷つけてしまいます。担当者が替わるときに、進行中の紹介を誰に引き継ぐかも決めておきます。
  5. 記録して、定期的に振り返る:紹介元・紹介先・状態・結果を1か所に残し、月に一度など決まった間隔で見直します。お礼や報告の漏れに気づけるうえ、どの関係を大事にすべきかも分かります。

最初から5つ全部をそろえる必要はありません。まずは1の棚卸しと5の記録から始め、紹介がどこから来ているかが見えてきたら、2から4を少しずつ決めていく進め方でも十分です。決めたことは短い文書にまとめて社内で共有しておくと、担当者が替わっても同じ対応を続けられます。

お客様向けに紹介のお願いを決まりごととして形にしたい場合は、「お客様紹介制度の作り方」も参考にしてください。

よくある質問

「リファラル」と「リファーラル」、どちらの表記が正しいですか?
どちらも英語の referral をカタカナにしたもので、意味は同じです。会社や記事によって表記が分かれているだけなので、社内ではどちらかに統一しておくと混乱がありません。

社員が少ない会社や、ひとりの事業でも取り組めますか?
取り組めます。人数が少ないほど日々の仕事に追われやすいため、紹介をお願いする場面や記録のしかたを決めておくだけでも、紹介の取りこぼしを減らせます。

広告やほかの集客をやめて、紹介だけに絞るべきですか?
どちらか一方を選ぶものではありません。紹介は相手の好意で成り立つため、件数を自分で決めにくい面があります。ほかの集客と組み合わせながら、紹介の入口を少しずつ太くしていく考え方が現実的です。

まとめ

リファーラルマーケティングは、紹介を偶然や個人の人脈に任せず、会社として紹介が起きやすい状態をつくる取り組みです。信頼・相手像・紹介しやすさの3つの条件を意識し、お願いする場面、受けたあとの対応、記録と振り返りを決めることから始めましょう。

紹介の記録を1か所にまとめる方法は、ご縁ナビのページで紹介しています。

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