従業員の「節目」を見落とさない|有給休暇の付与・介護保険料など、労務で先回りしたいこと

労務の手続きには、入社や退職のように会社が予定を知っているものだけでなく、従業員ごとの勤続年数や年齢によってやってくる「節目」があります。こうした節目は、気づいたときには過ぎていることも少なくありません。この記事では、労務で先回りしておきたい主な節目と、見落とさない方法をまとめます。

雇い入れの日から6か月継続して勤務し、全労働日の8割以上出勤した従業員には、年次有給休暇を与える必要があります。通常の働き方の場合、最初は10日です。その後は1年ごとに、勤続年数に応じて日数が増えていきます。

付与の日は従業員ごとに入社日から決まるため、人数が増えると管理が難しくなります。

年5日の有給休暇の取得

年10日以上の有給休暇が与えられる従業員については、付与した日から1年以内に5日を取得させることが会社に求められています。年度の終わりに慌てないよう、付与した日と取得の状況を従業員ごとに把握しておく必要があります。

40歳:介護保険料の徴収が始まる

健康保険に加入している従業員は、40歳になると介護保険の第2号被保険者となり、給与から介護保険料を控除する必要が出てきます。40歳に達した日(誕生日の前日)の属する月から対象になります。

また、65歳になると介護保険料の扱いが変わり、給与からの控除は原則としてなくなります。どちらも、給与計算の設定の変更を忘れやすい節目です。

ほかにも押さえておきたい節目

  • 試用期間の終了:本採用の判断や、労働条件の見直しのタイミング
  • 契約期間の満了:有期契約の従業員の更新の判断
  • 扶養家族の状況の変化:子どもの年齢や家族の収入による扶養の見直し

節目を見落とさない方法

  1. 従業員名簿に入社日と生年月日を正確に入れる:節目のほとんどは、この2つから計算できます。
  2. 節目の少し前に気づけるようにする:たとえば「1か月前」「10日前」など、準備に必要な日数の前に知らせが来るようにしておきます。
  3. 月に一度、翌月の節目を一覧で見る:翌月に有給の付与や40歳を迎える人を確認し、給与計算の担当と共有します。

※ ここでの説明は一般的な目安です。働き方や制度の改正によって扱いが変わる場合があります。最新の公的情報を確認してください。

まとめ

有給休暇の付与や介護保険料の開始のような節目は、従業員ごとに日付が違うため、人数が増えるほど見落としやすくなります。入社日と生年月日を正確に記録し、節目の前に気づける仕組みを持っておくことが、労務の「うっかり」を防ぐ近道です。

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